完全側臥位はなぜ誤嚥しない
完全側臥位とは
完全側臥位とは、横向きになりベッド面に対して、両肩を結んだ線が垂直になる
姿勢です。
飲食物の経路
飲食物は、口から食道、胃へと流れますが、胃につながる食道の入り口が気管の入り口の左右に2カ所あります。気管の入り口周辺に飲食物がたまる空間があり、飲み込みます。ただ、飲み込み(嚥下)は今から飲み込むぞと意識して飲み込めません。嚥下反射が起こるまで飲食物は気管の入り口周辺に溜まっています。
気管の入り口周辺写真
内視鏡で見た喉頭蓋から気管の入り口及び食道入口部の写真。
横向き(完全側臥位)になると、気管の入り口より下に、飲食物が貯まる空間ができる。
緑色に着色したとろみ水が気管より下に溜まっている様子。
誤嚥しない完全側臥位
- 気管より下に緑色のとろみ水が溜まっているのがわかる。
- 口の中に入れる飲食物の量が適切であれば誤嚥しない。
- 嚥下反射(飲み込み)が生じるまで、誤嚥の心配はない。
- 内視鏡(VE)動画は健和会病院福村直毅先生からの提供です。
完全側臥位は、食事中の誤嚥予防で福村先生が考案し実践されています。また、就寝時の唾液誤嚥に有効です。
完全側臥位支援クッション(ピタットくん90)は完全側臥位を背中から支えます。
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