完全側臥位法は2007年に福村直毅医師が発見し、臨床での実践と研究を重ね2012年に論文発表し、ここ数年注目を浴びている最新の嚥下治療方法です。
完全側臥位法の考えをもとに研修を組んでいます。また、研修で使用するイラスト・動画・VE画像の多くを福村直毅医師より提供していただいております。
本研修の目的
介護分野での誤嚥予防と栄養摂取に重点を置いて行います。
病院では完全側臥位法の導入や地域とのつながりでの研修として利用できます。
弊社は嚥下治療はできません。
3つの姿勢(前傾座位・完全側臥位・回復体位)を利用して、誤嚥予防と口から食べることを学んでいただきます。
誤嚥性肺炎で入退院を繰り返さないための誤嚥予防研修を1年(2018.8~2019.7)かけて、病院・特養・老健・障害者施設・デイサービス・介護事業者・歯科医院・言語聴覚士会・ご家族とさせていただきました。
その結果
など、一つのメニューでは対応できないことが分かりました。
研修内容
以上の中から選択していただきます。掲載していないメニューも多くそろえています。
研修時間に限りがありますので、相談により研修内容を絞ったり追加内容も検討いたします。
次に 使用する写真や動画の一部をご紹介いたします。
わが国では、肺炎は死因の第3位で年間12万の方がなくなられています。
2016年の世界保健機構WHOによると、日本は世界の肺炎死に占める割合が20%です。
世界的には、貧困層や若年層が多い傾向です。日本だけが高齢者という異常事態です。
原因は色々考えられますが、日本独自の嚥下治療にかかわりがあるかもしれません。入院中に誤嚥性肺炎になる方が多くおられます。
VF(嚥下造影検査)をトレースし動画で飲み込みまでの動きを再現した福村先生の力作です。嚥下の仕組みを理解する入門動画です。
ご家族のほとんどは、知らないことです。普段気にもせずに口から食べている行為はものすごく複雑な動きをしています。口から食道に物が入るどこかに障害があると飲み込めなくなります。
食道は普段閉じており、唾液すら通らないことを意識していただきます。
医療従事者でもなかなかVE(嚥下内視鏡)を見る機会がないと思います。
嚥下治療には、喉の中の器官の役割を理解することが重要です。
医療従事者向けの内容になります。
5~6本のVE(嚥下内視鏡)動画を見てもらいます。
外から見えない喉の中で何が起こっているのか。興味ありますよね。
すべての研修に入ります。
座位や仰臥位による誤嚥の危険性から、姿勢を変えると誤嚥リスクが減ることを理解してもらいます。
座位や仰臥位での嚥下検査で、口から食べられないと診断された方の6~7割の方が完全側臥位で食べられている事実を見てください。
本研修で一番興味を持っていただき、考え方が変わる瞬間です。
透明咽頭モデル「トラピス」と合わせて効果的に理解していただきます。
上の写真は、急性期病院に入院中の写真です。
パーキンソン病のため仰臥位では、口が開くことがおおく、この状態で口から水を含ませられてむせたため、口から食べることを禁止されました。
絶望の淵をさまよって、ご家族からメールが来ました。
色々な奇跡が起こり、現在は自宅で療養されています。
詳しくは、体験談をご覧ください。
対象施設や職種、時間によって、研修内容を相談いたします。
・介護分野 老人福祉施設、障害者施設、デイサービス、介護事業者、
・医療分野 歯科医院、院内研修 地域連携
ある障害者施設から、誤嚥しにくい食事介助でネット検索され連絡がありました。
当施設は知的障害の方が入所利用されており、年々高齢化が進み嚥下障害による誤嚥性肺炎で入院される方も増えてきています。胃ろうさせると当施設では見れないので医療系の施設へ移られます。しかし、現在ではそれを望まれないご家族の方も増えており、誤嚥のリスクを抱えながら全職員に安全に食事介助してもらうことが難しく、何か良い方法はないものかと思っていた所に、この方法を目にしました。出来れば購入をしたいと思いますが、少し不安な部分もありますので購入に当たっての介助方法、アドバイス等も受けられるのかお尋ねしたいです。
後日説明にお伺いし
食事中なぜむせるのか、仰臥位がなぜ誤嚥しやすいのか、例を挙げて説明しました。
食事中、唾液と一緒に口の中の食材をむせと同時に出してしまう。
トロミを変えてもむせがおさまらない。
食事の終わりごろになるといつも喉がごろごろする。
むせがなくなったと思ったら、発熱し誤嚥性肺炎で入院した。
睡眠中横向きで寝ていたところ、仰向きになるとむせる。
拘縮がひどくあごを引くことができない。
誤嚥性肺炎を防ぐには、食事中と食事以外で分けて考える必要があります。
喉の仕組みを知り利用することで、安全に食べることと誤嚥予防ができます。
食事中に安全に口から食べる姿勢は
完全側臥位‥‥誤嚥しない場所に食材・唾液を溜めておける姿勢。
食事中以外の誤嚥予防姿勢は
回復体位 ‥‥肺から唾液を遠ざける姿勢。
を理解し直ぐに実践できます。
今、目の前にむせで苦しんでおられる方、誤嚥性肺炎で入院経験のある方に対して
適切な対処をしていますか。
・風邪をひいたり
・インフルエンザが流行ったり
・体調を崩されて
誤嚥性肺炎で入院される方が多くいます。
そのような時に、どうされていますか。
これらは、誤嚥の危険性がある兆候です。
施設内で誤嚥予防の対処ができるようにしていますか。
熱が出た。食欲がない。体重が減ってきた。ぼーとしている。
気になるので、診察を受けにいくとすぐ入院。
治療後胃婁を勧められる。胃婁をすると医療施設へ退所していただく。
この一連の流れを変えられる可能性はあります。
上記症状を
透明喉モデルを用いて、なぜそうなるのか理解していただきます。
理解すれば、今の状況を予測できるようになります。
2007年に福村直毅医師が山形県鶴岡市の病院勤務時に偶然発見した完全側臥位法です。施設、在宅への往診で鶴岡市の肺炎死亡率を減少させました。現在山形、長野、富山、関東の一部そして全国へと広がりつつあります。多くの方が口から食べられ人生を全うされています。
誤嚥の仕組みが理解でき、誤嚥予防の方法も分かれば 実際に体験してみませんか。さらに、職員の皆さんが入所様に応じて考え、調整できるようになりませんか。誤嚥性肺炎での入退院をなくし、むせずに食事を提供できる施設になれます。
透明咽頭モデルを持って、全国どこへでもお伺いいたします。
誤嚥の仕組みを知り、日常生活の場で注意がいる場面の誤嚥性肺炎の予防法を体験する。
最新の嚥下治療「横になって食べる完全側臥位法」を誤嚥予防に取り入れ、すぐに日常生活の場で活用できることが研修目的です。
1.むせと誤嚥の仕組み
1-1.嚥下の仕組みをイラスト動画で説明。
1-2.透明咽頭モデルを使って、むせと誤嚥の起こる仕組みを説明。
1-3.日常起こるむせや誤嚥の例 食物誤嚥・唾液誤嚥。
2.最も簡単で誤嚥しにくい姿勢
2-1.透明咽頭モデルを使って、完全側臥位を説明。
2-2.仰臥位と完全側臥位の比較。
2-3.なぜ、完全側臥位が食物誤嚥予防に有効か。
2-4.唾液誤嚥に有効な回復体位・前傾座位を知る
3.日常生活において、唾液誤嚥が生じやすい場面
3-1.体調を崩したとき。
3-2.風邪やインフルエンザにかかったとき。
3-3.夜間や休息時のむせ。
3-4.経鼻経管栄養をしているとき。
3-5.胃瘻をしているとき。
4.誤嚥しにくい横向き姿勢の体験
少人数のグループで全員参加が基本。介助される体験、介助する体験。
「誤嚥性肺炎で入退院を繰り返さないための誤嚥予防研修」は、特別養護老人ホーム、老人保健施設、小規模多機能型施設、デイサービス、老人会など誤嚥予防に取り組んでいたり興味のある皆さまのところで行います。
TEL 080-5349-0829
担当 前田
神戸市内の障害者施設で「誤嚥性肺炎で入退院を繰り返さないための誤嚥予防研修」をしました。
むせの仕組みと誤嚥の仕組みが分かりやすかった。とおっしゃていただきました。
正常な嚥下VE、むせずに誤嚥しているVE、完全側臥位でのVE動画が高評価でした。
VE動画も初めて見られる方が多く、飲み込んでいると思っていたら残留がありむせずに誤嚥することも理解されました。
透明咽頭モデルでの溜まる場所と量の比較も衝撃だったようです。
調子よく食べていたのに急にむせるんです。どうしたらいいですかと質問され、行きつか質問していくうちに、
「スプーンを口元に持っていくと開けた口の舌の奥に食べ物が見えているんです」と言われ、残留があるのに同じペースで食べさせていた事がわかりました。
そらむせるよね。透明咽頭モデルを使っていくつか質問して、お茶や汁物で喉の中をクリアにしてから、食べさせるようにしようという話に持って行けました。完全側臥位の方が安全ですが、すぐには難しいです。
完全側臥位で食べれる事を体験してもらい、寝て食べたら誤嚥するからダメと言われたことは間違っていると理解されました。どう取り入れていくかが課題です。
障害者施設は身体的特徴のある方に、嚥下障害が加わるので、色々な方がおられます。
神戸市内の障害者施設で2回目の「誤嚥性肺炎で入退院を繰り返さないための誤嚥予防研修」を行いました。前回参加していない職員対象で、パワーポイントで説明・ベッド上での体験と同じ内容です。
パワーポイントの説明は、同じ場所で同じ時間帯で同じパワーポイントなのに少し早く終わりました。ベッド上での体験は前回よりスムーズに行えた気がしますが、前回より時間がかかっていたようです。
2回参加していただいた2人のリーダーが「1回目は衝撃、2回目は納得。2回参加できて良かった。これが最後でなくこれからも研修をしたい。」とおっしゃっていただけました。。
2回研修を行ってから、施設としてむせと誤嚥予防対策を行う予定だったそうですが、すぐに横になって食べさせたと。ご家族様に話をしている職員もいたと。喉の構造とむせと誤嚥の仕組みが分かれば取り入れやすいと思います。